Gさんが沢登りに行くというので、4月中に丹沢の沢に行きたいと思っていた私はすぐに便乗させていただく事に。
4月の沢はまだ寒いとか聞くけども、実際にどれほど寒いのか体感してみたかった。
実際は、12月の「ワラジ納め」の大山川と同様、思ったよりも全然寒くなかった。むしろ、沢日和だった。
今回のターゲットの沢は「丹沢 中川川 モロクボ沢」西丹沢自然教室に車を停めて入渓点までは新録と山桜が混在する景色を見ながら30分川沿いを歩く。新緑がホントに綺麗で沢シーズン到来を感じて嬉しくなる。
入渓して間もなく大滝が現れる。ここの沢も水が綺麗で、昨年8月に松尾さんと二人で挑戦した樅の木沢を思い出す。モロクボ沢と樅の木沢は割と近いので岩質などが似ているのだろう。
ここも初級の沢だけど、直登はまず無理と思われる立派な滝があり、そこの高巻きが更に悪い。地面はグズグズ。踏み跡も殆ど無い。初級者に人気の沢だというのにおかしいな~?と思いつつ悪い高巻きを何度か繰り返す。でも、沢登りの醍醐味の一つは高巻きである!緊張しながらも楽しんでいた。
しかし、遡行図を見ながら出会う滝を見てもどうもしっくり来ないな~。。。と思っていた。
「くの字ナメ滝」と言われれば、この滝は「くの字??かな??」みたいな。
最後の方に立派な滝が現れ、遡行図を見てもそんな滝は書いてな・・・高巻きの印も書いてないし・・・。そして仕上げの詰めが始まり、沢が終わる寂しさと背中合わせに私のテンションは静かに上がってきた。
そしていよいよ、「稜線に出た~~!」「・・・あれ?」目的としていた地点と地形が違うよ?!みんなで、慌てて相談する。念の為起動しておいたGPSを開いてみるとビックリ!思い描いていた場所からかなり離れた所に私達はいた。
そう・・・私達は沢のどこかで進む方向を間違えてしまい枝沢に入ってしまったのだ。しかし、私の中でもどこで間違えたのか記憶が無く、家に帰ってから検証しようと思っていたら、Sさんも同様に思って調べてくれた結果「キメ岸沢では?」と教えてもらい、私も写真と記録していたGPSログとネットで調べてみた。
そうしたら確かに!私たちが遡行していたのは「キメ岸沢」だった。
モロクボ沢だと思って間違えて遡行していたが素晴らしい滝があったし遡行価値はバッチリある沢だった。あえて、キメ岸沢を狙って遡行している人もいるようだ。
無事に帰ってこれて今思うと、「沢登りルート120」には載ってない素敵な沢を遡行する事が出来て楽しかったし大満足。いい沢始めとなった。
沢登りは山の総合格闘技であり、難しくて奥が深い。だからこそ、私は沢登りが好きだ。今シーズンもいろんな沢に出逢いたいと思った。