top of page
  • owotubist

六日町 坂戸山 会山行尾根組 2022.6.14

「六日町の高尾山」と謳われる坂戸山は如何なる山なのか?標高は東京スカイツリーと同じ 634m。高尾山同様に登山道にお 店が並んでいるのだろうか?ロープウェイが走っているのだろう か?敢えて坂戸山の事前情報の収集は控え、現地での皮膚感覚を楽しむことにした。 当日 6 時 55 分、いつもの川越のニッポンレンタカーに向かえ ば、既にSさん、MSさん、MKさんが既に到着していた。7 時ぴったりに出発。車内では、櫻井さんと増田さんがかつて登った沢や山の数々の思い出話に花が咲く。MSさんが当時のことを記憶しているのに対して、Sさんは記憶が判然としないことも 多々あるようだ。しかしながら、MSさんが一つ一つ詳細に語り出しつつ、MKさんも加わり掘り下げて行くと、霧がいつの間にか晴れていくようにSさんの記憶が鮮明になっていく。往年の熱き思いの共有は、運転席から聞いていて羨ましいく微笑ましい。

谷川岳を貫通する 11 キロの長大な関越トンネルを抜ければ、 曇天の中に残雪の八海山が眼前に現れ、我々が目指す坂戸山が姿 を現す。山脈の裾野、平野の水田に突き出た山のようだ。MKさんとMSさんの車道版ルートファイディングでナビ無しで無事に登山口まで到着する。平日にも関わらず駐車場は、ほぼ満車状態。



「草苅くんは今日二往復なんだから先に行きなさい」とSさんより促される。いつに間には私はこの山を二往復するノルマが設定されている模様。言われるがままに神社の鳥居を抜けて整備された山道を先に進む。五号目くらいまで等間隔に優しげな石像 が見守っている。すれ違う登山客は、我々のような「重装備」で なく軽いナップザックや手ぶら、スニーカーだったりする。トレランの練習の場にもなっているようで駆け上がっていく人も多 い。山道にお店もなく、ロープウェイも走っていなが、地元の人 にとっての身近なハイキングコースという点では、確かに高尾山に通じるものがある。久々の山行のためか汗が吹き出し、息が上がるのでペースを緩めつつ 1 時間後に山頂へ到着する。太平洋と日本海の中央分水嶺を成す谷川岳。いつもは太平洋へ注ぐ利根川 と湯檜曾川を見ているが、今日は日本海に注ぐ魚野川が潤す広大 な水田地帯を臨む。ブランド米として名高い魚沼産コシヒカリの 産地だ。別の見方をすれば、谷川連峰の恵みとも言える。感慨深く 15 分ほど景色を愛でる。お堂の中にザックをデポし、Sさんからのノルマを遂行する為に下山を開始する。9 号目でMSさんと出会い、急いで山を下るも 7 号目でSさん、MKさんと出会い再び頂上へと折り返す。(幸い二往復のノルマからは逃れホッとする)







記念撮影をし、1 時間半の昼食タイム。私は箸を忘れナイフで枝を箸にする。MSさんの「火打ちロープ」がスペインのマドリ ードで青年時代購入してものと知り、1975 年当時のヨーロッパ一人旅行の貴重な話を伺う。牧田さんもヨーロッパに行ったこと があり、Sさんの新婚旅行はロサンゼルスであることを知る。 地元のおばさんから何処から来たのかと尋ねらる。東京から来たと伝えると「やっぱり、雰囲気が違う」とのこと。重装備のせい からだからだろうか? 坂戸山が戦国時代の城塞だった名残り尋ねて「大城、小城」の 尾根を経由しつつ下山を開始する。途中で出会ったおばさんがレジ袋を片手に持っているので「ワラビですか」と聞けば、やはり ワラビで沢山採れるとのこと。MSさんとワラビ採りを興じつつ の下山となる。ワラビ採りなどしたのは、いつぶりだろうか。童心に帰った気分だ。




登山口手前に「史跡 坂戸城跡」の石碑とともに修復された石垣 が重厚に続く。説明板を読むと戦国時代は坂戸山の頂上に本丸が あり、坂戸山全体が要塞だったと記されている。上杉家ゆかりの 土地で、上杉景勝や直江兼続がここで生誕としたとある。400 年以上経た今では地元のハイキングコースであるが、この地はかつて紛れもなく城塞であったことを実感する。私の出身地の山形 にある米沢はかつての上杉藩。米沢の上杉資料館で直江兼続の 「愛の字」の兜を幼い時見たことがあった。会山行で期せずして 上杉家の発祥の地に同期することにも何かの縁を感じる。(帰宅 後調べたら坂戸山のある新潟県南魚沼市と山形県米沢市は、上杉家の縁で姉妹都市である) 帰りは、金髪のおじさんが教えてくれた「一見さんに厳しくない 地元の浴場」と言う「金城の里(350 円)」へ浸かり帰路に着 く。 一人ではなかなか行くことの出来ない坂戸山。皆さんとの語ら い、歴史との同期、ワラビ採り、谷川分水嶺の日本海側の地勢、 関越トンネルデビュー...今回の山行会を通し全てを堪能出来まし た。企画して下さったSさん、一日を共に過ごしたMSさん、 MKさんに感謝します。楽しい一日ありがとうございました!

閲覧数:20回0件のコメント

最新記事

すべて表示

秩父 立処山 会山行 2023.12.12

12月リーダーに空きが出たので藪岩魂で以前から気になっていた立処山を計画した。 数日前まで天気予報はまぁまぁの雨量で、雨に濡れたくないわたしはリーダー交替の算段をしていたが、祈りが通じたのか当日は青空も出て絶好のハイキング日和となった。 恐竜の足跡駐車場に車を駐めて、時計回りで周回する。 山と高原地図では破線ルートとなっているが、道は明瞭で歩きやすい。 オバンド峠から908m ピークへ向かう尾根に

那須 高原山 会山行 2023.8.8

久々にリーダー山行、自分がお試しをする会山行が台風で中止になったお山を選んで行って来ました。色々反省点の多い山行になって参加して頂いた方々には大変ご迷惑をお掛けしてしまいました。時間が足りず、釈迦ヶ岳に行けなかったのが心残り。ヒルも想定外でした。 一人では中々行かない所に行けたのは良かったのかなと思いましたし、あまり人が入っていないので静かな山登りが出来たのは良かったのかなと思いました。 道迷いも

bottom of page